運動で健康寿命を延ばす!科学的にわかっている運動習慣の重要性

2025年12月11日 更新

皆さん、こんにちは!

麻布十番、東麻布のストレッチ整体&パーソナルトレーニングジム
トレーナーの出口です。

近年、「健康寿命」という言葉が注目され、国の政策や医療現場でも積極的に取り上げられています。
平均寿命が伸び続ける一方で、“健康で自立して過ごせる期間”をどう伸ばすかが大きなテーマになっているためです。
最新の研究や多くの論文では「運動こそ健康寿命を延ばす最も効果的な習慣のひとつ」だと強調されています。
そこで今回は、運動と健康寿命についてご紹介していきたいと思います。





1. 健康寿命とは?

平均寿命は「生きている年数」、健康寿命は「介護や日常生活の制限がなく過ごせる年数」を指します。
日本では平均寿命と健康寿命の差が 男性で約9年、女性で約12年 ほどあると言われています。
つまり、多くの人は 10年前後の期間を“健康ではない状態”で過ごしている ということです。
ではなぜ健康寿命が重要なのでしょうか?
健康寿命が延びることで

  • 介護リスクの減少
  • 医療費の削減
  • 生活の質の向上
  • 好きなことを長く続けられる

こうしたメリットから、健康寿命は人生をより豊かにする基盤となります。


健康寿命という言葉を聞くと、どうしても高齢になってからの話と思われがちです。
ですが、実際には今の生活習慣が将来の健康寿命をじわじわと形作っています。
今どれだけ体を動かしているか、どんな姿勢で過ごしているか、どんな食事をしているか。
その積み重ねが、10年後、20年後の自分の生活のしやすさに直結してきます。

トレーナー目線のひとこと
健康寿命は「未来の自分へのプレゼント」のようなものです。
今の少しの行動が、将来自分の足で動ける期間をしっかり伸ばしてくれます。



1-1. 平均寿命と健康寿命の違い

平均寿命は「何歳まで生きられたか」という“量”の指標です。
一方で健康寿命は、「どれだけの期間を自立して、背伸びをせず自分らしく過ごせたか」という“質”の指標になります。
同じ80歳でも、75歳まで元気に歩ける人と、65歳から介護が必要になる人では、毎日の充実感が大きく違ってきます。


この差は、ある日突然生まれるわけではありません。
40代、50代、60代と年齢を重ねる中での運動習慣、体の使い方、姿勢、睡眠、ストレス管理など、日々の選択の積み重ねが大きく影響しています。
だからこそ、「まだ大丈夫」と思える時期から、少しずつ体を動かしておくことがすごく大事になります。



1-2. 健康寿命が注目される理由

日本は世界でも有数の長寿国ですが、その一方で医療費や介護費の増大が大きな社会課題になっています。
個人の目線で見ても、「長くは生きているけれど、ずっと痛みや不調に悩まされている」というのは本来理想の形ではないはずです。


健康寿命が延びることで

  • 自分で歩いて買い物に行ける期間が長くなる
  • 趣味や旅行を楽しめる時間が増える
  • 孫や家族と一緒に過ごす体力が保てる

こういったポジティブな時間が増えていきます。
その土台を作るうえで、運動は非常にコスパの良い習慣なんです。
医療や薬だけに頼るのではなく、自分の体を自分で守る力を高めていくイメージで運動を取り入れていくことが大切だと思います。



2. なぜ運動は健康寿命を延ばすのか

多くの研究で、運動習慣と健康寿命の相関が指摘されています。
ここでは、筋力、心肺機能、脳の3つの視点から見ていきます。
どれもバラバラに存在しているわけではなく、お互いに影響し合いながら「元気に動ける体」を支えてくれています。



2-1. 筋力低下を(サルコペニア)防ぐ

加齢とともに筋肉量は毎年1%程度減少すると言われています。
サルコペニア(加齢による筋肉減少) が進むと、転倒・骨折・寝たきりの原因に直結します。
しかし、週2〜3回の筋力トレーニングで筋肉量と筋力を維持・改善できる ことが報告されています。
特にスクワット、ヒップヒンジ、プランクなど大筋群のトレーニングは効果が大きいとされています。


筋肉は、歩く、立ち上がる、階段を上るなど、日常生活のあらゆる動きの土台になります。
脚の筋力が弱くなると、ちょっとした段差でもつまずきやすくなったり、外出が面倒に感じて活動量が一気に減ってしまうこともあります。
逆に下半身の筋力がしっかりしていると、多少の坂道や階段もそれほど負担にならず、「もう少し歩いてみようかな」と自然に思えるようになっていきます。


サルコペニアを防ぐというと難しく聞こえますが、実際には

  • 椅子からゆっくり立ち座りを繰り返す
  • 軽い重りを持ってスクワットを行う
  • 壁を使った腕立て伏せを行う

といったシンプルなトレーニングでも十分効果があります。
大事なのは、正しいフォームと自分に合った強度でコツコツ続けていくことです。



2-2. 心肺機能が維持される

有酸素運動(ウォーキング・軽いジョギング・バイク運動)は、

  • 心疾患
  • 脳血管疾患
  • 糖尿病

などに対して非常に効果的で、血糖コントロール改善、心肺機能向上、心血管疾患リスク低減が期待できます。
そのため、生活習慣病リスクを大幅に下げることが示されています。
世界保健機関(WHO)は週150分の中強度運動を推奨しております。


「中強度の運動」と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、目安としては

  • 少し息が弾むくらい
  • 会話はできるけれど歌うのはきつい

このくらいの強度です。
速歩きのウォーキングや、平坦な道での軽めのサイクリングなどがちょうど良いイメージです。


心肺機能が維持されていると、階段を上ったときに息切れしにくくなったり、ちょっとした動きで疲れにくくなります。
これは日常生活の快適さに直結する部分なので、「ゼーゼーしない体づくり」のためにも、有酸素運動はとても役立ちます。



2-3. 認知症予防に効果

運動はアルツハイマー病の原因となるアミロイドβ蛋白の蓄積を減らすことや短期記 憶の容量が増加するなど、適度な有酸素運動や筋力トレーニングが認知症の予 防に効果的と言われます。
また、運動は「脳由来神経栄養因子(BDNF)」を増加させ、神経細胞の成長を促し、学習能力や記憶力の向上、集中力アップに繋がることが知られています。


頭を使う習慣ももちろん大切ですが、「体を動かすこと」が脳にとっても良い刺激になるというのはとても大きなポイントです。
ウォーキングをしながら景色を見たり、公園の中を散歩したり、ジムで体を動かしたり。
こういった時間そのものが、脳の健康にプラスに働いてくれます。


特におすすめなのは

  • 少し息が弾む程度のウォーキング
  • 音楽を聴きながらのリズム運動
  • 軽い筋トレと有酸素運動の組み合わせ

のような形です。
体も心もスッキリして、睡眠の質が良くなる方も多いですよ。



3. 健康寿命を縮める“運動不足”のリスク

生活習慣病のリスク増大
運動不足は肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常症などの原因となり、結果的に健康寿命を縮める最大要因となります。
また、運動不足は筋力低下を招き、体をしっかり支えられなくなり、特に背骨・股関節・膝関節への負担が増え、猫背・反り腰・O脚 などの不良姿勢に繋がります。
日常の疲れやすさ、腰痛・膝痛などの不調の多くは「筋力低下」や「動作のクセ」によるものです。


ここでは、運動不足が具体的にどのようなデメリットをもたらすのかを整理していきます。



3-1. 生活習慣病リスクの増大

運動不足が続くと、エネルギーとして使われなかった糖や脂質が体脂肪として蓄積されやすくなります。
その結果、肥満や内臓脂肪の増加、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、いわゆる生活習慣病のリスクが高まります。


生活習慣病はすぐに症状として現れないことも多く、「なんとなく大丈夫」と放置してしまいがちです。
ですが、知らないうちに血管や臓器へのダメージが蓄積し、ある日突然大きな病気として現れてしまうこともあります。


逆に言えば、少しでも体を動かす習慣を取り入れていくだけで、このリスクをかなり下げることができます。
完璧な運動メニューでなくても、今より少しだけ動く時間を増やすことから始めていくイメージで大丈夫です。



3-2. 姿勢不良や痛み・疲れやすさへの影響

運動不足は、筋肉が体を支える力を弱めてしまいます。
特に、背骨を支える体幹や、お尻、太もも周りの筋肉が弱くなると

  • 猫背
  • 反り腰
  • O脚傾向

といった不良姿勢につながりやすくなります。


姿勢が崩れると、腰や膝、首、肩などに余計な負担がかかり、慢性的な痛みやだるさを感じやすくなります。
「疲れやすい」「同じ姿勢でいるとすぐつらくなる」といった悩みの裏側には、筋力不足や体の使い方のクセが隠れていることが多いです。


ストレッチや筋トレを通して、しっかりと体を支えられる筋肉を取り戻していくことで、痛みや疲れやすさが改善し、日常生活が楽になっていきます。
これはまさに、健康寿命を支える土台づくりといえます。



4. 健康寿命を延ばすための運動習慣

厚生労働省の運動施策の推進として、身体活動基準2013では、運動は息が少し弾む程度の中強度の運動(ウォーキングや水泳、ラジオ体操など)を週2回以上、1回30分以上、習慣化するとよいとされています。
高齢者に対しては、「ストレッチングや体操を1日10分程度」、「散歩やウォーキングを1日20分程度」、「下肢および体幹部の筋力トレーニングを1週間に2回程度」のいずれかの運動を年齢や身体能力に応じて行うことが推奨されています。


ここからは、実際の生活の中でどのように運動を取り入れていけばよいかを具体的にイメージしていきましょう。



4-1. 基準からみる運動量の目安

厚生労働省やWHOの基準だけを見ると「結構多いな」と感じる方も多いと思います。
ですが、ポイントは一気に完璧を目指さないことです。


例えば

  • 平日は1日15分のウォーキングを意識する
  • 週末どちらか1日は30分以上しっかり歩く
  • 週2回は5〜10分の筋トレを取り入れる

このように組み合わせていくと、トータルで見ると基準に近づいていきます。
日々の中で「歩ける場面を少し増やす」「座りっぱなしの時間を減らす」といった小さな工夫も、立派な身体活動です。


最初から100点を目指すのではなく、今の自分の生活に少しずつ運動の“かけら”を足していく感覚で始めてもらえたら十分です。



4-2. 年齢や体力に合わせた実践ポイント

同じ運動量でも、年齢や体力によって負担の感じ方は大きく変わります。
大切なのは、「誰かの理想的なメニュー」ではなく、「自分にとって続けやすいメニュー」を見つけることです。


例えば

  • 運動初心者やご年配の方は、ゆっくりめのウォーキング+かんたんな体操からスタートする
  • 体力に余裕がある方は、速歩きや軽いジョギングを組み合わせる
  • ひざや腰に不安がある方は、水中ウォーキングやバイクマシンを選ぶ

といった形で、体への負担を調整できます。


また、ストレッチや関節まわりのほぐしをセットにしてあげることで、ケガの予防にもつながります。
最初は短時間からでも大丈夫なので、「無理なく続けられるライン」を一緒に探していきましょう。



5. パーソナルトレーニングが健康寿命に効果的な理由

5-1. 正しいフォームで安全に鍛えられる

誤ったフォームでのトレーニングはケガのリスクが増えます。
パーソナルトレーニングでは、フォームを細かく調整し、負荷の設定も最適化するため、安全に長期継続が可能です。


特にスクワットやヒップヒンジのような下半身のトレーニングは、腰や膝への負担が大きくなりやすい種目です。
自己流で続けていると「なんとなく違和感があるけど、そのままやってしまう」という状態になりやすく、それが痛みやケガのきっかけになることもあります。


パーソナルでは

  • どこに効いているのか
  • どこに体重を乗せるのか
  • どのくらいの回数や重さが適切か

といったポイントを一つずつ確認しながら進めていくことができます。
結果として、少ない回数でもしっかり効果を出しやすく、体にとって安全なトレーニングになります。



5-2. 習慣化しやすい

運動が続かない最大の原因は「正しいやり方がわからない」「一人だと続かない」ことが多いです。
パーソナルトレーニングでは「行けば必ず運動できる」環境や完全予約制のため習慣化がしやすくなります。


人はどうしても、自分との約束よりも、他人との約束の方を優先しやすい傾向があります。
トレーナーと予約を入れておくことで、「今日は寒いしやめておこうかな」という気持ちが出ても、一歩を踏み出しやすくなります。


また、トレーニング中に細かい変化や成長を一緒に共有できるのもパーソナルの良いところです。
「前よりしゃがみやすくなった」「階段が楽になった」といった小さな変化に気づけると、モチベーションも自然と上がっていきます。
その積み重ねが、気づいたときには健康寿命をしっかり伸ばしてくれる土台になっているはずです。



6. まとめ

運動習慣は、健康寿命を最も確実に延ばしてくれる「人生への投資」です。
筋トレ、有酸素、ストレッチの3つをバランスよく行うことで、身体機能は向上し、日常生活が驚くほど楽になります。
「ずっと自分の足で歩き続けたい」「好きなことを一生楽しみたい」そんな理想を叶えるためにも、運動は欠かせません。
パーソナルトレーニングでは、一人ひとりに合わせた最適な運動プログラムを提供し、健康寿命を最大限に引き伸ばすサポートを行います。
未来のために、今日から一歩踏み出してみませんか?


今回お伝えした内容を整理すると

  • 健康寿命は「自分らしく過ごせる期間」を示す大切な指標であること
  • 筋トレや有酸素運動が、筋力、心肺機能、認知機能を総合的に支えてくれること
  • 運動不足は生活習慣病や姿勢不良、痛み、疲れやすさにつながること
  • 国やWHOの基準はあくまで目安であり、自分に合った形で少しずつ近づいていけばよいこと
  • パーソナルトレーニングは、安全性と習慣化の面で健康寿命を支えてくれる強い味方になること

といったポイントに集約されます。


いきなり完璧な運動習慣を作る必要はありません。
今日、少しだけ歩く距離を伸ばす。
明日、スクワットを5回だけやってみる。
そんな小さな一歩でも、未来の自分の体にとっては大きな意味を持ちます。


麻布十番、東麻布エリアで「これからの健康のためにしっかり体を整えたい」と感じている方は、ぜひ一度ご相談いただければうれしいです。
一緒に、無理なく続けられるペースで、健康寿命を伸ばすための体づくりを始めていきましょう。



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2025年12月10日 公開
2025年12月11日 更新